自律神経とは
- 自律神経とは「自らを律する神経」と書きます。自律神経系の作用は主として、心臓や呼吸器、消化器、腎臓、汗腺などの運動や分泌を意志とは関係なく無意識に制御し、生体のホメオスタシス(恒常性)の維持に重要な役割を果たしています。
■交感神経系と副交感神経系
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- 自律神経系には交感神経系と副交感神経系があり、常にシーソーのように拮抗して対象となる臓器を二重に調節しています。
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- − 交感神経系 −
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- 交感神経系は「"とうそう"の神経」です。つまり、闘う(闘争)、もしくは逃げる(逃走)ときに活発になる神経です。
瞳孔は散大して相手が良く見えるようにし、気管支は拡張して酸素を十分に取り込めるように、血圧は上昇して闘いに必要な臓器に血液を送れるように、内臓は闘いに供えて運動を控えるようにします。
副腎はアドレナリンを分泌して興奮を呼び起こし、腎臓は血流量を減らして尿産生量を抑え、膀胱は内壁が緩み、括約筋は収縮して排尿を抑えます。手のひら、足の裏の発汗を促し、全身の皮膚血管は収縮して少々の擦過傷では出血しないようにし、体温を上昇させます。立毛は体温の上昇と皮膚の防御の役目を果たします。
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- − 副交感神経系 −
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- 副交感神経系は「安静の神経」です。摂食し、睡眠をとり、リラックスした状態に導く神経です。副交感神経の興奮により、動向は縮小して光をさえぎり、内臓は消化吸収のために運動が活発になり、消化腺からの分泌が多くなります。腎臓は血流量を増やして尿を産生し、膀胱は内壁が収縮、括約筋は弛緩して排尿を促します。
■ホメオスタシス
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- 生体を「ある一定の状態に保つ」からだの働きをホメオスタシス(恒常性)と呼びます。自律神経系は、からだがこの「一定の状態」からはずれた場合に、からだを「一定の状態」
に戻すように機能します。
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交感神経 |
副交感神経 |
眼 |
散瞳 |
縮瞳 |
毛様体筋弛緩 |
毛様体筋収縮 |
涙腺 |
血管収縮(涙の分泌抑制) |
分泌 |
鼻腔線 |
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分泌 |
唾液腺 |
分泌 |
分泌 |
心臓 |
心拍数増加 |
心拍数減少 |
心収縮力増加 |
心収縮力減少 |
伝導速度増加 |
伝導速度減少 |
気道・肺 |
気管支筋弛緩 |
気管支筋収縮 |
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気管支腺分泌 |
肝臓 |
グリコーゲン分解(糖産生) |
グリコーゲン合成 |
脾臓 |
血管収縮 |
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副腎髄質 |
カテコールアミン分泌 |
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胃腸管 |
平滑筋弛緩 |
平滑筋収縮 |
分泌抑制 |
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膵臓 |
膵液分泌減少 |
膵液分泌増加 |
インスリン分泌(血糖値↓) |
インスリン分泌 |
腎臓 |
レニン分泌 |
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直腸 |
平滑筋弛緩 |
平滑筋収縮 |
括約筋収縮 |
括約筋弛緩 |
膀胱 |
排尿筋弛緩 |
括約筋弛緩 |
括約筋収縮 |
括約筋弛緩 |
生殖器 |
男性性器射精 |
男性生殖器勃起 |
子宮収縮 |
汗腺 |
分泌 |
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血管 |
収縮 |
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立毛筋 |
収縮 |
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松果体 |
メラトニン産生 |
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リンパ節 |
免疫抑制 |
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