自律神経失調症の症状

  • 自律神経失調症になると、体の各器官にさまざまな不調が現れます。その現れ方はひとによって異なります。症状の現れ方も一定しておらず、不安定です。というのも、自律神経失調症は交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなかったり、視床下部のコントロールの乱れによって起こるからです。自律神経は全身のあらゆる器官に張り巡らされているため、全身の色々なところに症状が現れるのです。

    ■全身に現れる症状

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  • めまい、ほてり、冷え、だるさ、倦怠感、微熱、不眠、眠りが浅い、眠気、起床困難、疲れやすい、力が入らない、フラフラする、立ちくらみ、体温が頻繁に変わる、大量の発汗、震え、など

    ■器官症状

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頭重感、頭痛(偏頭痛、緊張型頭痛)
眼精疲労、涙目、ドライアイ、疲れ目、目の痛み、異物感、まぶたの痙攣
耳鳴り、異物感、閉塞感
味覚異常、口が渇く、唾液が過剰に出る
異物感、圧迫感、嚥下困難
心臓・胸部 動悸、胸部圧迫感、血圧の変動、高血圧、低血圧、不整脈、胸痛
呼吸器 過呼吸、息苦しさ、息が詰まる、息ができない、酸欠感、息切れ
消化器 慢性胃炎、神経性胃炎、過敏性腸症候群(下痢と便秘をくりかえす)、下腹部の張り、食欲低下、食欲不振、過食、拒食、食道のつかえ、異物感、吐き気、腹部膨満感、腹鳴、胃の不快感、便秘、下痢、ガスがたまる、胃痛、胃重
泌尿器 頻尿、尿が出にくい、残尿感
生殖器 インポテンツ、早漏、射精不能、生理不順、外陰部のかゆみ
首・肩・背中 首・肩・背中のこり、首・肩・背中の痛み、首・肩・背中の張り
皮膚 皮膚の乾燥、皮膚のかゆみ、多汗、汗が出ない、冷や汗
筋肉・関節 筋肉痛、関節痛、関節のだるさ、力が入らない
手足 手の痛み、足の痛み、足のふらつき、大量の発汗

    ■精神症状

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  • 怒りっぽくなる、すぐ悲しくなる、情緒不安定、不安感、恐怖心、人間不信、ネガティブ思考、悲観的になる、落ち込む、ささいなことが気になる、無気力、やる気がでない、何もしたくない、自己嫌悪、集中力の低下、集中できない、記憶力の低下、物忘れがひどい
    精神症状【自律神経失調症鍼灸ナビ】
    具体的な症状は
    ●わけもなく不安になる
    ●イライラする
    ●憂鬱になる
    ●気持ちが落ち着かない
    ●些細なことが気になる
    ●気持ちが落ち込む
    ●集中力の低下
    ●記憶力の低下
    などです。

    自律神経失調症でなくても、体調が悪いときに憂鬱な気分になったり、心配ごとがあるときに頭や胃が痛くなったことはありませんか。身体と心は密接に関係しています。
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  • 自律神経失調症の方は、身体的症状と精神症状の両方を訴えるケースが非常に多く見られます。身体の不調が精神の不調を引き起こします。例えば、様々な身体症状に悩む方が「この悪い状態が続いて治らないのではないか」「だんだん悪化して死んでしまうのではないか」といったように不安になってしまう、などです。精神の不調は更に他の身体の症状を引き起こし、悪循環に陥ることもあります。逆に精神症状が先にあって、身体症状を作りだすこともあります。
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  • 悪循環にはまると、どんどん病状は悪化して症状は増えていきます。そうなる前に適切な治療を受けましょう。

    ■過敏性腸症候群

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  • 過敏性腸症候群とは、器質的に問題はないのに、便通の異常や腹痛が起こる腸の機能的疾患です。副交感神経の緊張状態が続き、腸管の運動や分泌がこう進するために起こります。
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  • 下痢型、便秘型、下痢と便秘が交互に起きる下痢便秘交替型の3パターンがあります。
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  • 便秘型は痙攣性の便秘で、兎糞状(ウサギの糞のようにコロコロと堅い)の便になりがちです。排便後の残便感があり、すっきりしません。
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  • 下痢型は突然の腹痛と併せて起こることが多く、排便することでおさまります。 粘液便を伴うことも多くあります。
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  • 他の自律神経失調症と同じようにリラクゼーションと休養を心がける、睡眠や食事などの生活改善が必要です。
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  • 鍼灸治療では、身体の緊張を緩めることで自律神経を正常な状態に整えます。また、お腹をマッサージすることで腹壁の緊張を緩め、胃腸の働きを促します。

    ■頭

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  • 自律神経失調症による頭痛は、締め付けられるような鈍痛やズキンズキンとした拍動性の痛みが多く、頚や肩の凝りを伴うことがあります。これは交感神経の過度な緊張により、末梢血管が収縮し、血行不良を起こすことが原因です。

    頭痛【自律神経失調症鍼灸ナビ】

    ■目

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  • 目の乾き、涙目、疲れ目、かすみ目といった目の症状は、自律神経のバランスの失調により、目に十分な血液が送られなかったり、涙腺の調節ができなくなる為に起こります。涙を分泌させる副交感神経の働きが低下すると、涙が出にくくなります。
  • 目【自律神経失調症鍼灸ナビ】

    ■口

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  • 自律神経失調症による口が渇く、唾液が異常に出るといった症状は、副交感神経による唾液の分泌がうまく調節できない為に起こります。味覚異常や口腔内の痛みといった症状がでることもあります。

    ■喉

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  • 自律神経失調症になると、飲み込みづらい、喉に何かが詰まった感じがするなどの症状がでます。器質的に問題が無く、喉に違和感があるものをヒステリー球と呼ぶこともあります。交感神経の緊張で喉の狭窄感が起こります。

    ■心臓

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  • 交感神経が緊張すると、心臓は血液を送り出そうと心拍数が上がります。自律神経失調症になると過度に交感神経が緊張し、動悸や胸苦しさが起こることがあります。心臓の症状は「このまま悪くなって死んでしまうのではないか」と不安になる傾向が多いようです。また、血圧の調節ができなくなり、高血圧や低血圧になることもあります。
  • 心臓【自律神経失調症鍼灸ナビ】

    ■呼吸器

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  • 吸う息は交感神経、吐く息は副交感神経と関係しています。ストレスなどで交感神経が過度に緊張してしまうと吸息ばかりが行われ、過呼吸になることがあります。また、不随意(意思でコントロールできない)である自律神経の支配の中で唯一意識的にコントロールできるのが呼吸です。深呼吸や腹式呼吸など呼吸を意識して行うことで、副交感神経を活性化することができます。

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